事業承継については以下の業務を行います。
- 事業承継の方針検討
- 事業承継の方法検討
- 自社株評価
- 組織再編計画立案及び実行
- 不動産評価
- 事業承継後の事業計画立案
- 事業承継後の税務戦略立案
1.留意すべき事項
創業者が後継者に事業を承継するためにはいくつもの事柄に留意しなければなりません。(1)継承予定の事業は継続可能なものか
(2)後継者が事業継続を行う能力があるのか
(3)後継者が継承を望んでいるのか
(4)事業継続を優先するのか、後継者が親族として資産の移転を重視するのか
(5)自分が事業を継承するに対し十分な理由があるか
(6)譲渡することのほうがよいという結論はないか
といったことがそれらです。
継承された多くの事業は、実際には継続できないで終わってしまうことのほうが多いと考えています。親族だから、親のあるいは親族のつくった事業を継承しなければならないという義務感で事業を継承した場合、継承した者の本来の能力を引き出すことはできないし、また事業をながく続けることが困難です。事業承継を行った事業がながく継続できないのは、そうした理由に基づいているのではないかと考えています。
2.事業承継は最適の答えなのか
例え、継承者に意欲があったとしても、経営者からみて当該事業が継続する環境にあるかどうかも見極めておかなければなりません。環境やニーズの変化、技術革新、競合増加により当該事業が継続できなくなっていることがあるからです。それらに影響を受けない事業はあまりありません。また、現在はそうでなくても将来をみたときに当該事業を継続することに社会的な価値が見いだせなくなることがあり、事業として成立しないと考えることはないかについても自問しておかなければなりません。承継者が環境や連関する変化に対応し、新しい何かをつくりあげていくことができる後継者であるかどうかについて熟考することも必要です。
3.あらゆる可能性への対応
それが困難であり、他に経営資源があると考えるのであれば営業譲渡やM&Aを考えることが有効です。どうしても継承が先にあるのであれば、計画的に事業承継できる環境をつくりだすことに力を注がなければなりません。事業を成長させることや仕組みをつくること、後継者が経営者になるのに相応しい教育を行うこと、経営者に相応しい後継者を選ぶことと、など、事業承継は事業が置かれている環境、後継者の能力や意欲、客観的な事業継続の可能性といったことを十分に考慮し、時間をかけて戦略亭に行われることであると理解しておく必要があります。私たちは多くの事例をみてどのような経営者のニーズにも応えることができます。